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天皇陛下の黄櫨染御袍とは?黄櫨染の色と日本の禁色を解説

平成が終わり令和の時代がついにやってきましたが、平成天皇が「退位礼正殿(れいせいでん)の儀」でお召しになっていた装束の色に注目が集まっていましたね。

天皇陛下がお召しになっていたのは黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という装束になります。
そして黄櫨染(こうろぜん)とは色のことをさしています。

一体どのような意味があり、どのような色なんでしょうか?

更に日本では禁色(きんじき)とされている色があり、その色は天皇陛下以外は着用してはいけない色とされています。

今回は「天皇陛下の黄櫨染御袍とは?黄櫨染の色と日本の禁色を解説」ということでまとめてみました。

黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)とは?

黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)とは、平安時代以降に日本の天皇が重要な儀式の際に着用する束帯装束で櫨染(こうろぜんの色をした袍(ほう/衣冠束帯のときに着る上着)のことです。

黄櫨染(こうろぜん)とはどんな色?

黄櫨染(こうろぜん)は山櫨(やまはぜ)の樹皮と蘇芳(すおう)という植物の芯材から染め出される色で、深くて落ち着いた黄褐色系から赤褐色系の色合いになります。

色味の表現が曖昧になる理由は、黄櫨染の染色がとても難しく熟練の職人であっても毎回同じ色に染めることができないからです。

安定して色を出すことは不可能とも言われており、歴代天皇の装束でも色味に若干の違いがあるそうです。

また、日光の下にあるときと灯火の下にあるときとで色調が変わるとも言われていて、光の加減によっても色合いが違って見えるようです。

日本の禁色(きんじき)は2色あり!

禁色とは日本の8世紀初頭に制定された律令制により『官位』によって着る衣服の色が決められ、着ることが禁止されていた色のことになります。

この黄櫨染は日本では禁色(きんじき)とされ、天皇陛下以外の人が着用することはできません。

天皇の装束が黄櫨染(こうろぜん)になったのは、唐の文化の影響があったと言われています。

中国では髄以降、黄色は尊い色とされ皇帝専用の色となり、当時一般庶民が黄色を用いた服を着ることが禁止されました。

日本の天皇陛下にもそれを当てはめ黄櫨染(こうろぜん)は天皇陛下の色になったという説と、

黄櫨染(こうろぜん)は真昼の太陽の色=天皇を象徴しているという説もあるそうです。

黄櫨染の御袍が天皇の装束となり、黄櫨染は天皇以外には着用できない禁色(きんじき)になりました。

そして、もう1つの禁色(きんじき)が皇太子さまのお召しになられる袍(ほう)に使われている黄丹(おうに)になります。

黄丹(おうに)は赤橙色で「昇る朝日の色」と言われています。

令和元年になり、即位の式典が5月1日に始まります。令和天皇がお召しになる黄櫨染御袍(こうろぜんのごぼう)を拝見できる貴重な機会を心して見守りましょう。

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