七夕は天の川を挟んで離れ離れになっている織姫と彦星が1年に1度だけ会うことができる行事です。
星空に天の川が浮かんでいたらとてもロマンチックですよね。
でも7月7日の七夕の日って、晴れていることが少ないと思ったことはないですか?
私は小さいころから今年こそは晴れるかな~と期待をしていたんですが、なぜか雨や曇りばかりで晴れた記憶がほとんどありません。
そこでなぜ七夕の日はなぜ雨が多いのかを調べてみました。
七夕に雨が多いのはなぜ?
七夕に雨が多い理由は現在の暦=新暦(太陽暦・グレゴリオ暦)と、昔の暦=旧暦(太陰太陽暦)で七夕の日付が違うからです。
新暦の7月7日はまだ梅雨明けしていないことが多く、雨や曇りの日がほとんどです。
でも旧暦の七夕は7月7日ではなく8月になるので、梅雨も明けており晴れの日が多かったんです。
8月になると夜空も晴れて星も高い位置に出るので、天の川や織姫(ベガ)、彦星(アルタイル)も綺麗に見えていたそうです。
旧暦(太陽太陰暦)では2021年の七夕はいつ?
2021年の七夕は旧暦では8月14日となります。
旧暦では七夕の日付はその年によってかわってきますので、こちらの表を参考にしてみて下さい。
年 | 旧暦の7月7日 |
2020年 | 8月25日 |
2021年 | 8月14日 |
2022年 | 8月4日 |
2023年 | 8月22日 |
2024年 | 8月10日 |
2025年 | 8月29日 |
2026年 | 8月19日 |
2027年 | 8月8日 |
2028年 | 8月26日 |
2029年 | 8月16日 |
2030年 | 8月5日 |
旧暦(太陽太陰暦)で七夕の日にちが変わるのはなぜ?
旧暦(太陽太陰暦)は月の満ち欠けをもとに作られていています。
空の月が一番欠けた状態を朔(さく)と呼び、朔から15日程たって満月になるときを望(ぼう)と呼んでいました。
そして望(ぼう)からまた15日程たつと朔(さく)になります。
この「朔」→「望」→「朔」の約30日間(29日の時もある)を「一ヶ月」とし、これを12回繰り返すことで「一年」としていました。
けれどこの方法だと1年が約354日になり、太陽暦の1年に比べて11日も短くなってしまいます。
しかも旧暦は年を追うごとに日にちのずれがどんどん大きくなるので、3年たつと約1ヶ月近くずれていったそうです。
こうなると暦上の季節と実際の季節が変わってきてしまいます。
暦ではもう春なのに実際の季節は冬という状態がおこってしまいますね。
暦と実際の季節がずれないようにする対処法として、1年を12ケ月にしたり13ケ月にしたりすることで実際の季節と帳尻を合わせてきました。
ちなみに1年が13ケ月のときは、増やされた「月」のことを閏月(うるうづき)と呼んでいました。
無理矢理一ケ月増やして、実際の季節と辻褄を合わせていたなんて凄いですね。
明治5年からは現在の太陽暦に統一され七夕は現在の7月7日に定着しました。
七夕に降る雨の呼び方は?
7月7日に降る雨のことを催涙雨(さいるいう)または「洒涙雨(さいるいう)」といいます。
1年に1度しか会えなくなってしまった織姫と彦星ですが、待ちに待った7月7日の七夕に雨が降ってしまい天の川を渡れなくなり悲しくて泣いている・・・そんな涙になぞらえた意味なんだそうです。
ちなみに7月6日に降る雨は洗車雨(せんしゃう)と呼ばれています。
これは彦星が織姫に会うために自分の牛車を洗っている水だとされています。
七夕に雨が降ったら織姫と彦星は会えない?
昔は七夕に雨が降ると織姫と彦星は会えなくなると思っていました。
しかし調べてみると地域によって解釈が異なりますが、二人はちゃんと会えているという説があることがわかりました!
カササギが橋になってくれる
雨が降ると彦星と織姫の悲しみの涙で天の川の水が増し川を渡れなくなってしまいます。
そこへ親切な「カササギ」という鳥の群れが現れ天の川に翼を広げて橋になり、二人は会うことが出来たという説。
織姫と彦星の喜びの涙
もう1つは七夕の7月7日に降る雨は嬉し涙だという説です。
織姫と彦星は雲の上でちゃんと会うことが出来て、再開を喜んで流している涙が地上に降っていると言われています。
曇り空の七夕は?
雨ではないけれど、曇っている七夕の空。
天の川が見れない曇り空の日は、久しぶりに再会出来た織り姫と彦星が他の人に見られないように隠れているという説です。
誰にも見られないように二人で過ごしていると考えられたんでしょうね。
このことを知っていれば7月7日に晴れなくても、織姫と彦星は会えているんだろうとお祝いすることが出来ますね!
8月(旧暦)に七夕を行う地域は?
旧暦の8月に七夕まつりを開催している地域です。
2020年からはコロナの影響でほとんどのお祭りが中止になっています。
お祭り名 | 地域 | 日程 |
---|---|---|
ローソクもらい | 北海道全域 | 毎年8月7日(7月7日の地域もあり) |
盛岡七夕まつり | 岩手県盛岡市 | 8月4日~7日 |
うごく七夕まつり | 岩手県陸前高田市 | 毎年8月7日(8月6日前夜祭) |
けんか七夕まつり | 岩手県陸前高田市気仙町 | 毎年8月7日 |
仙台七夕まつり | 宮城県仙台市 | 毎年8月6日~8日 |
能代ねぶながし(能代役七夕) | 秋田県能代市 | 毎年8月6日・7日 |
七夕絵どうろうまつり | 秋田県湯沢市 | 毎年8月5日~7日 |
平七夕まつり | 福島県いわき市平 | 毎年8月6日~8日 |
宝立七夕キリコ祭り | 石川県珠洲市宝立町 | 毎年8月第1土曜日 |
水戸黄門まつり | 茨城県水戸市 | 8月の第1金・土・日(その年によって変更あり) |
土浦キララまつり | 茨城県土浦市 | 8月の第1土・日 |
桐生八木節まつり | 群馬県桐生市 | 8月の第1金・土・日 |
入間川七夕まつり | 埼玉県狭山市 | 8月の第1土・日 |
上福岡七夕まつり | 埼玉県ふじみ野市上福岡 | 8月の第1土・日 |
阿佐谷七夕まつり | 東京都杉並区阿佐谷 | 8月7日と土曜を含む5日間 |
福生七夕まつり | 東京都福生市 | 8月の第1木曜~日曜日までの4日間 |
橋本七夕まつり | 神奈川県相模原市緑区 | 8月の第1金・土・日 |
越後村上七夕祭 | 新潟県村上市 | 毎年8月16日・17日 |
高岡七夕まつり | 富山県高岡市 | 毎年8月1日~7日 |
尾山の七夕流し | 富山県黒部市尾山 | 毎年8月7日 |
水都まつり | 岐阜県大垣市 | 毎年8月の第1木曜~日曜の4日間 |
安城七夕まつり | 愛知県安城市 | 毎年8月の第1金曜~日曜の3日間 |
松阪七夕まつり | 三重県松阪市 | 毎年8月の第1土曜日 |
山口七夕ちょうちんまつり | 山口県山口市 | 毎年8月6日・7日 |
三木町いけのべ七夕まつり | 香川県三木町 | 毎年8月の第1土・日 |
大分七夕まつり | 大分県大分市 | 毎年8月の第1金・土・日 |
まとめ
七夕は元々旧暦の8月に行われていた行事です。
新暦となった現在の七夕(7月7日)は梅雨明けをしていないことがあるので、雨や曇りの場合が多いという訳です。
一般的には7月7日に七夕をしますが、旧暦で七夕をしている地域もたくさんあります。
晴れた空で七夕を楽しみたいなら新暦と旧暦の両方でお祭りをしてみるのもいいかもしれないですね。
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