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梅雨の「つゆ」と「ばいう」の違いと由来は?読み方が2つある理由を解説!

「梅雨」という漢字の読み方は「つゆ」だったり「ばいう」と読んだりしますよね。

漢字は一緒なのになぜ読み方が2つあるのでしょうか?

とても気になったので「つゆ」と「ばいう」の違いや、呼び方が2つある理由について調べてみました。

さらに「つゆ」と「ばいう」という呼び方の由来についても、まとめてみました。

この記事を読むと「つゆ」よ「ばいう」の違いや由来、なぜ読み方が2つあるのかがわかるようになっています。

梅雨「つゆ」と「ばいう」の違いとは?

梅雨の読み方は「つゆ」または「ばいう」ですが、読み方が違うだけで意味は変わりません。

「梅雨」という単語としてなら、読み方はどちらを使っても間違いではないです。

梅雨(つゆ)という読み方は訓読みで、梅雨(ばいう)という読み方は音読みになります。

訓読み(くんよみ)とは日本語の読みで、聞いただけで意味がわかる読み方が多い。

例:草(くさ)、海(うみ)、森(もり)

音読み(おんよみ)とは昔の中国語の発音に基づく読み方で、それだけでは意味がわからない読み方が多い。

例:草(ソウ)、海(カイ)、森(シン)

けれど、梅雨にもう一つ言葉が付くと梅雨明け(つゆあけ)や梅雨前線(ばいうぜんせん)のように、同じ「梅雨」という漢字でも読み方が変わります。

これは「梅雨」という言葉の前後に訓読みの言葉が付くときは「つゆ」も訓読み、前後に音読みの言葉が付くときは梅雨も音読みのばいうと読むからです。

●梅雨+明け→梅雨の後ろの「明け」が訓読みなので「梅雨」も訓読みの「つゆ」となり「つゆあけ」という1つの単語になる。

●梅雨+前線→梅雨の後ろの「前線」が音読みなので「梅雨」も音読みの「ばいう」となり「ばいうぜんせん」という1つの単語になる。

梅雨「つゆ」と「ばいう」2つの読み方がある理由とは?

梅雨は中国から梅雨(ばいう)という読み方で伝わりましたが、日本では江戸時代頃より梅雨(つゆ)と呼ばれるようになりました。

日本歳時記(1687年:江戸時代)には「此の月淫雨ふるこれを梅雨(つゆ)となづく」とあります。

「ばいう」という呼び方の由来

中国でも日本と同じように梅雨の季節は黴(カビ)の生えやすい時期で、黴雨(ばいう)と呼ばれていました。

黴雨(ばいう)が梅雨(ばいう)になった理由はいくつかあると言われています。

中国は広いので中国全域が梅雨になるわけではなく、揚子江流域で梅の実が熟す時期に雨期がありました。

そのため「梅の実がなる頃に始まる雨」という意味で梅(ばい)を使うようになったという説です。

もう1つは黴(かび)という漢字の印象が悪いため、季節に合った梅(ばい)の字を使うようになったという説。

中国で梅はポピュラーな木で、唐の時代の文献にはもう「梅雨」という文字が出てきています。

「つゆ」という呼び方の由来

日本で梅雨(つゆ)と呼ばれるようになった理由は、露(つゆ)潰ゆ(つゆ)からきていると考えらていますが、こちらも諸説あると言われています。

日本には平安時代から「つゆけし」という形容詞があり、この「つゆけし」は水滴の露(つゆ)からきた表現で「露にぬれてしめっぽい」 という状態を意味しています。

露にぬれてしめっぽい季節なので「つゆ」と言われているという説です。

もう1つの由来、潰ゆ(つゆ)とは梅の実が熟して潰れる時期ということから「つぶれる」を意味する潰ゆ(つゆ、ついゆ)から来ているという説。

それから雨季は食べ物が腐りやすくダメになりやすい時期なので、減る・衰える・崩れる・やつれるを意味する古語「潰える(ついえる)」、「潰ゆ(ついゆ)」が「つゆ」に変化したという説があります。

梅雨の「つゆ」と「ばいう」の違いと由来は?まとめ

「梅雨」は中国から来た言葉だったんですね。

そのため、訓読みか音読みかの違いで「つゆ」と読んだり「ばいう」と読んだりしますが「梅雨」としての意味は同じです。

由来も調べていくとずいぶん奥深いものがたくさん出てきました。

どちらの読み方も由来にも諸説ありますが、豆知識として知っておくと梅雨という言葉をより理解できそうですね。

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